薔薇の木にバラの花咲く (1959)

芝木好子の同名小説を映画化した女性文芸もの。舟橋和郎が脚色し、枝川弘が監督した。撮影は秋野友宏。

監督:枝川弘
出演:若尾文子、角梨枝子、川崎敬三、田宮二郎、浜田ゆう子、丸山修、村田知栄子、久保田紀子

薔薇の木にバラの花咲く (1959)のストーリー

ブルジョワの藤堂家次女マリ子(久保田紀子)の家庭教師をつとめるアルバイト学生矢野黎子(若尾文子)には、赤線の女となっている姉の銀子(角梨枝子)があった。貧しさと戦いながら生活する黎子に、学友の鳴海一(川崎敬三)が、なにくれとなく相談相手になってくれた。藤堂家の長女友絵(浜田ゆう子)は典型的なブルジョア令嬢で、財界の大物を父にもつ青年設計技師・叶冬彦(田宮二郎)を秘かに愛していた。藤堂家で冬彦に会った黎子も、知的な彼にひかれるものを感じた。冬彦も黎子を愛しはじめていた。箱根行のドライヴで、二人の仲は急速に進展した。しかし黎子は、姉のことを考えると、不吉な予感が胸の中にわきあがるのだった。数日後、冬彦の設計した藤堂家の別荘びらきが箱根で行われた。友絵の視線は嫉妬にひかって黎子と冬彦を追っていた。そしてその夜、冬彦と黎子はお互に結ばれた。冬彦の愛情は当然結婚にまで進んだ。祖父母を説得し、両親に彼女を会わせるところまで話は進んだ。そんな時、鳴海の学友秋山を通じて、黎子の姉の身の上が友絵に知れた。友絵からこれを聞いた冬彦は、独断で姉銀子のもとを訪ずれて、彼女とそのヒモに金を与えて遠い土地に去らせた。後にこれを聞いた黎子は、自分と冬彦が他の土壌に育ったことを改めて思い知った。二人の愛は互に異なる土壌では花ひらかないのではないか。彼女は、冬彦と別れることを自分から決意した。鳴海一を訪れた黎子は、自分の過去と、現在の決意を告白した。一度は鳴海は彼女から去っていった。けれども再び彼女の前に現れた彼は、ヒモと別れさせた姉を黎子のもとにつれてきてくれた。学友たちのいたわりと歌声に祝福されて、黎子は、自分の世界に住む鳴海一と、新しい生活をはじめることを心にきめた。

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